2005-01-01から1年間の記事一覧
何が嫌いと言って、事故で電車が遅れたときに駅員に詰め寄り、暴言を吐きあまつさえ暴行に及ぶ輩には虫酸が走る。彼らは一体、せいぜい吊り革につかまり揺さぶられる程度の運動量で、毎日毎日寸分の乱れなく、大変な長距離を運搬してもらうのに、いくらの対…
解体開始記念再掲載その2。レバンテ編。 『レバンテ』某大手企業の重役であった私の叔父は、定年を迎えた今でも非常勤の相談役として、月に数度、銀座に通ってくるのだが、其の度近くにある私の会社に立ち寄り、職場の女の子達と食べなさいとお土産を置いて…
予てより予定されていた有楽町駅東口界隈の再開発事業に伴う、取壊し工事が始まった。 この機に、2年半ほど前に書いた文章を再掲する(2002年11月14日)。 ■『有楽シネマ』荒木陽子+経惟の『東京日和』に、二人で結婚記念日にヴィム・ヴェンダースの『東京画…
4月23日(土)@アテネフランセ対象を描写し尽くそうという意志は実験体を腑分けする科学的好奇や、愛玩する命を剥製や蝋人形化することで時とともに閉じ込めてしまおうという貪欲な所有愛に似てきて、それはどちらにせよ対象を殺し、死を刻み込むという…
綺譚集作者: 津原泰水出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/08/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (49件) を見るときに画面の描写が物語を語るその目的から逸脱して、描写そのものがあらぬ方向へ観客を誘って行く類いの映画が…
「春期限定いちごタルト事件」のガーリーな部分をかなりの率で請け負っているのが、表紙のイラスト。 作者は片山若子さんという人。 サイト『渋皮栗(http://www.asahi-net.or.jp/~rc4w-ktym/)』を見ると、鯨統一郎「とんち探偵一休さん」シリーズの装画や…
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2004/12/18メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 216回この商品を含むブログ (642件) を見る 諦念と儀礼的無関心を自分の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの…
三浦半島の付け根に近い、小高く奥深い山から染み出した流れは、東西に細長い谷あいの田畑を潤わせながら、半島を縦断する街道と交差する。ここから流れは、海までのわずかな距離を幾度も蛇行しながら進む。 街道から、川沿いの道を海に下っていくと、その川…
『映画をめぐる怠惰な日常』id:molmotさんが、岡本喜八監督の遺稿『幻燈辻馬車』について『(晩年の実質的なパートナーであった)岡本みね子さんが監督するのが適任ではないか』と仰っていて、なるほど深作親子で引き継いだ『バトル・ロワイアルII』の例もあ…
[映画]映画批評のコトバ 820 :名無シネマ@上映中 :05/02/09 23:10:46 id:DosrsDHH 篠田さんって、女の子を撮らせてたら神だね。 メイキングの神社での長澤まさみとのコミュニケーションから、少女の持つ魅力を 引き出す技術を感じました。 でも長澤まさみ…
映画レビューってのは悪口でもいいんだよ 金出してわざわざ交通費かけて見に行ったんだよ。 映画の製作者側がどんなに苦労して作ったかどうかは関係ないよん、要は出した金に匹敵する作品かどうかだよん。 ○○○は1800円出してまで、見るに値しないと言ってる…
ジャニーズ事務所が、タレントの写真の、ネット上での公開を固く禁じている事は有名で、ドラマや映画のサイトの『CAST』欄に、他のタレントの顔写真に混じって、そこだけ風景ショットやシルエットという異様な感じは、まるで死んじゃった同級生みたいだった…
年初から『文藝』や『新潮』といった文芸誌を手にしていて、女性作家が目立つなあと感じる。はなはだ雑な言い方であるが、その内容がほぼ『独身乃至は満たされない既婚女性の繊細な内面を繊細に』描いたものであるのは、それが文芸誌というものだと捉えるの…
1. 久しぶりに、座席指定でない映画館で映画を見る。 座席が指定されず、ロビーにキャラメル臭がしない映画館はもはや少数派なのだろうが、しかしその事態の深刻さからいかに評論家が目を背けているかは、キネ旬ベスト10に『世界の中心で、愛をさけぶ』がラ…
銀座の歩行者天国は2丁目から三越前の交差点あたりまでが人手のピークで、松坂屋を過ぎると人通りが少なくなる。それにしても、松屋・三越に比して、松坂屋の侘しさは、単にその立地だけによるものなのか。建物の古さ、館内レイアウトの乱雑さ、客の少なさ…