鉄道雑感

f:id:beach_harapeko:20050428105457:image

何が嫌いと言って、事故で電車が遅れたときに駅員に詰め寄り、暴言を吐きあまつさえ暴行に及ぶ輩には虫酸が走る。彼らは一体、せいぜい吊り革につかまり揺さぶられる程度の運動量で、毎日毎日寸分の乱れなく、大変な長距離を運搬してもらうのに、いくらの対価を支払っているのか。せいぜい数百円で、これらのサービスが受けられる(実際にはいくばくかの税金も投入されているだろうが)その背後で、どれだけの人間がどれだけの仕事をしているのか想像した事があるのだろうか。
金を払っているのだから当然のように客ズラをして権利を主張する、そんな価値観が蔓延したのはいつからなのだろうか。労働の成果を効率よく交換するために導入された物差しにしか過ぎない物が、いつしか労働そのものの価値を凌駕し、むしろそれを軽視する風潮を生んでいる。
あなたが数百円を得る為に必要な仕事の量はどれだけなのか?それは、反論できない弱い立場の人間を一方的に攻める権利に代えられるほど尊いものなのか?
そんな他者の労働に対する想像力の欠如が、巡り巡って自身の仕事への尊厳を奪っていっていることに気付かない人が多いというのか。

>>>

JR西日本の事故に関しては、ブログを見渡してみると冷静な意見が多く、またテレビ等での感情的・瑣末な飲食関係の報道に関しても反感が強いのにもほっとする思いだ。労働の対価としての賃金という事でいえば、おそらく、事故車両に乗り合わせるという非常事態に関わらず、時間に遅れる事なく出勤し、多くの乗客に迷惑をかける事なく運転業務を全うした2名の運転手より、遺族になりかわり、公共の電波をもちいてそれを糾弾する(もちろん現場に駆けつけて救助作業の手伝いなどはしない)コメンテーターなりテレビ人のほうが、時給は遥かに高いのだろうなあ。まあそういうことが反感の背景にはあるだろうということを、マスコミ人はどう思うのか。

>>>

そんなことより、電車ネタで最近一番笑ったのはこのエントリー

■女性専用車には反対だ

女性は女性専用車以外に乗ったらいけないのならまだしもそうではない。男性から見れば電車が1両減車されたも同然であるし、鉄道趣味的に言えばクハなど1編成に1両しかない形式の車両から男というだけで排除されるのは差別だ。
http://blog.goo.ne.jp/neeva/e/cc3b8215b6ce03b2b2920de5d4aa7314

いやあ、このひと好きだな、俺。