2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

賞雑感

【芥川賞】 『土の中の子供』? 『煙か土か食い物』と『暗闇の中で子供』をあわせたみたいなタイトルじゃないか。まだ芥川賞は舞城王太郎の呪いに取り付かれてるのか。中村文則は是非授賞式で「こんにちは、舞城王太郎です」とやってもらいたい。嫌味で。あ…

『子どもは見るな』は正しい選択なのか

【ロンドン同時テロ:「英国人による自爆テロ」に衝撃】12日夜、テレビに出演した専門家は「ショックだ。自爆テロは英国にとって異星人のようなものだった。それが長く自国内で準備されていたなどまったく恐ろしい」と語った。多くの英国民はテロの脅威を…

子どもは見るなというメッセージ

今世紀初頭、アメリカは唐突にその歴史上初めての“空襲”を受け、自分達もまた文明の塔に踏みつぶされる存在であるというビジョンを突きつけられた。 その期を逃すまいとスピルバーグが思ったかは知らぬが、『宇宙戦争』はあからさまな911映像の模倣に始まり*…

『三丁目の夕日』と光の塔

(http://d.hatena.ne.jp/beach_harapeko/20050708/p2から続く)ここで少し脱線して、こんな動画を見てみたい【『ALWAYS 三丁目の夕日』特報2】 http://www.always3.jp/冒頭、路面電車から見た目とおぼしき、レトロなビルを見上げる移動ショットに立ち現れ…

時代を反映する『宇宙人の脅威』

一度見たら忘れられない、独創的でありながらどこかユーモラスなフォルムで、『タコ型宇宙人』と共に20世紀SFを代表するキャラクターとなった『3本足の巨塔=トライポッド』は、こうして20世紀における科学技術の暴力性を予見する存在として生れ落ちた。だが…

『宇宙戦争』と万博

H・G・ウェルズにより1898年に発表された『The War of the Worlds』の背景について、東京創元社刊『宇宙戦争』ASIN:448860708X、中村融は以下のように述べている。 冒頭から明らかなように、火星人に侵略される英国は、ヨーロッパ列強に侵略される植民地にな…

『宇宙戦争』の補助線としての『フォーガットン』

【以下『フォーガットン』のネタバレ含みます】事件を追う母と男の前に、次第に真相が浮かび上がってくる。何か『人間でないもの』の関与が台詞で仄めかされるが、他にも冒頭からの執拗な【真上からの俯瞰ショット(低飛行空撮)】や、見上げる空に浮かぶ【…

『フォーガットン』

【問題】飛行機事故で子どもを亡くしたお母さんがいました。事故から一年がたったある日、部屋の中から子どもの写真や遺物が次々と消えていきます。夫や近所の人は『元々君に子どもはいない』と言い出し、精神科医からは『空想上の子どもを妄想している』と…

『タッチ』の予言が外れた件

えー、長澤まさみじゃないのー【参考】 http://d.hatena.ne.jp/beach_harapeko/20050620