2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『犬神家の一族』(市川崑)

過日、どなたかのブログを読んでいたら、新版『犬神家の一族』について言及されているその中で、「松子が戸棚に祀ってあるカワウソかなにかの絵に手を合わせ云々」とあって(うろおぼえですが)、ああ、カワウソかあ・・・と思った。あれは『狗神』なんです…

『鉄コン筋クリート』(マイケル・アリアス)

『パプリカ』との声優の比較で言うなら、二宮和也・蒼井優の起用からすでに、こちらはあいまいな輪郭の世界観を構築するのが制作上の意図だったのだろう。レトロ=ポストモダンのガジェットめいた街並をCGで精密に作りこんで、その上で自意識の揺らいだキャ…

『パプリカ』(今敏)

輪郭のはっきりした作画と、ベテランの声優による迷い無い演技という選択に如実なように、夢と現実が混在する世界観を描きながらも、作家の自意識が観客の自意識を作品鑑賞に巻き込むような“メタ化”の排除が徹底されている。 おかげで観客は映像の遊びを安心…

第136回芥川賞

http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/ 芥川賞、23歳青山さん第136回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が16日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞が青山七恵さん(23)の「ひとり日和(びより)」(「文芸」06年秋号、…

『硫黄島からの手紙』(クリント・イーストウッド)

先に断っておくと、ウチは家内と、その影響で息子が嵐の大ファンなのである。どのくらいのファンかというと、一週間にオンエアされる、出演する歌番組、ドラマ、バラエティ、NEWSゼロ、コンサートや会見があったときには翌朝のワードショーをくまなくハード…