『パプリカ』(今敏)

輪郭のはっきりした作画と、ベテランの声優による迷い無い演技という選択に如実なように、夢と現実が混在する世界観を描きながらも、作家の自意識が観客の自意識を作品鑑賞に巻き込むような“メタ化”の排除が徹底されている。
おかげで観客は映像の遊びを安心して堪能できるし、それはまた原作の書かれた古きよき時代のSFの風潮をよく反映しているのだと思う。反面、新奇で珍妙な味は望めないのだが・・・巨大化・・・最高!(←好きなのか)