「雪に願うこと」東京国際映画祭初の3冠
http://movies.yahoo.co.jp/m2?ty=nd&id=20051031-00000054-nks-ent「カミュなんて知らない」ある視点部門 作品賞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051031-00000010-sph-ent
東京国際映画祭にはコンペ枠のほかに『特別招待作品』という枠があって、ここはメジャー各社が公開直前の作品を出品するいわば『プロモーション』の場。
今年、ここに出品された邦画の監督を並べてみると、今の日本映画界の一面が見える。
【東宝】
『ALWAYS 三丁目の夕日』(山崎 貴)
『春の雪』(行定 勲)
『輪廻』(清水 崇)
【東映】
『同じ月を見ている』(深作健太)
『仮面ライダー THE FIRST』(長石多可男)
『最終兵器彼女』(須賀大観)
【松竹】
『大停電の夜に』(源 孝志)
『博士の愛した数式』(小泉堯史)
小泉監督を除いて小泉監督、長石監督を除いて、若手ばっかり。コンペに根岸、柳町というベテランの名が並ぶのと好対象。
従来は逆だったと思うのですね。実績あるベテランがスクリーン数の多いメジャー作品を手がけ、若手はコンペで腕を競う。
とはいえ、今の日本映画の標準に照らすと、ここに出品された東宝の3人(山崎、行定、清水)は勝ち組なのですね、良かれ悪しかれ(源監督は2番煎じで失敗しそうで微妙)。というか東宝でかかる映画の監督が、商業的にはあるべき姿になってしまっているなかで、映画監督らしい映画監督というモデルが一昔前のそれとは姿を変えてしまってきている、その流れの中でベテラン監督の立ち位置が難しくなっているのではないか。
ベテランがコンペで受賞、という妙な捩れに、こんなことを思った。
あと蛇足ながら。確信犯的に【一昔前の映画監督的立場】を取っているように見える深作健太なんて、力あるんだから、安定してラインアップに乗るような映画撮ってないで、東映出入り禁止!くらいのヤバイ仕事してほしい。