『ecute物語―私たちのエキナカプロジェクト』(鎌田由美子)

ecute物語

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13日読了。若者たちが、自分たちの手で、がむしゃらにがんばって、大企業の組織の壁を破る新事業をやりとげましたよ、の書。明確なビジョンの持ち方、組織を動かす熱意やモチベーションの維持の大切さ、などなど、読むべき点は多い。
んが。明確な説明もなく、ただ上司の感性に対して熱意であたれと解く「ダメだし」の儀式や、社員の「家に帰れない自慢(始発〜終電あたりまえ)」となる後半は、なんだかな、と思う。
トリンプの社長ふうにいうならば「資本主義社会は、従業員を一定時間拘束し、その対価を支払うというルールの元で動いているもの。残業を重ね、仕事で勝つのはあたりまえ。それはルール違反なのだから」
組織内で新しいことを起こすときに、誰かが無理をするのが賞賛される、その熱意と裏腹な「いやな感じ」をいつまでも持っていたいよ私は。