委員長!(750ライダーではなく)

上記エントリにコメントをいただきました。
レスが長くなったので、こちらに追記します。

>めがね好き 『こら(怒)、選手会会長がそんなことするわけないでしょ・・。
事実無根でも、書いていいことと、悪いことがあるわ。

■ヤクルト選手会会長の真中が、ストには賛成できない旨を発言したのを読んで、ほほうと思ったことがあります。何でも発言が出来る自由な気風といえば聞こえがいいですが、やはりレギュラー外野手が2人同時に移籍を表明し、しかも球団がそれを止めないという異常事態を前にして、委員長の足もとといえども、人件費の高騰による経営の圧迫という球界の構造問題とは無関係ではありえない、そのときに選手が選択するのはやはり、可能であればより多くの賃金をいただきたい、という真っ当な願望だったという事実が、私には非常に興味深く思えました■この先、古田がいつまであの立場にいるかはわかりませんが、プロ野球改革で真っ先に手をつけなくてはいけないことは、球場・リーグの構成・教育機関といったインフラの整備です。そこにかかるであろう膨大なコストを考えたとき、『選手総体の年棒額のリストラ』は避けて通れません。選手の『真っ当な願望』と『野球界のあるべきビジョン』の間で、古田はかなりタフな選択を迫られると思います。そのとき、ファンやマスコミの過度な神格視やヒロイックな思い入れは、古田“委員長”のこれからの選択の、大きな障壁になりはしないでしょうか■今回の上記のエントリーに関しては「選手会会長がそんなことするわけないでしょ」は全くそのとおり。笑えないジョークだとお怒りください。でも「高額所得者の古田がその年棒を自らカットし、他の選手に回す」ことも「そんなことするわけないでしょ」でありむしろ「する必要はない」なのが、実は労働組合の厳しいところなのです。経済成長右肩上がりの時代であれば、増えつづける取り分をいかに多く労働者側に分捕るか、それが組合の目的でしたが、全体の取り分が減っているときに、尚且つ、労働者の大半が単年契約の個人事業者と定義され、全体の利益と個人の利益が相反するこの時代に、『野球界の将来』という大きな矛盾を抱えた問題を、委員長という一個人に背負わせるのは、私には非常に酷に思えます■「ナベツネやオーナーという旧世代VS若者」という、判りやすくヒロイックで甘い構図を持ち出して、無責任にはしゃいでいるだけのマスコミ報道は気に入りません。それよりプレイオフ中継しろよ!優勝争いしてる中日戦放送しろよ!です。新橋駅前で「いやあ、古田は素晴らしいねえ」とインタビュー受けてるオヤジ!今、神宮に行きゃ、古田が試合に出ているよ!素晴らしいと思うなら見にいけよ!じゃないでしょうか。