安否放送

ずうっとNHK教育で『安否放送』をやっている。
ほとんどが県外からの『連絡ください』というメッセージで、そんなん、連絡できない状況だから困ってんだろ!と、まあ気持ちはわからんでもないが無意味だなあと眺めている。
(その他、個人情報を曝していいんだろうか、など感想は、小田嶋隆先生がまとめてらっしゃることに同意。http://takoashi.air-nifty.com/diary/2004/10/post_18.html
しかし、この仕事に関わる人たちは大変だ。先ずは電話交換のひと。

交換手『はい、それではメッセージをお願い致します』
視聴者『えーっと、心配しています。落ち着いたら連絡ください、でお願いします』
交換手『心配しています。落ち着いたら連絡ください、ですね?』
視聴者『あ、電話ください、にしてください・・・』

みたいのが延々とつづくわけだ。
次にアナウンサー。何時間交代かしらないけど、延々と住所と同じようなメッセージを読み続けるのって、仕事とはいえ、なにか精神を苛める拷問に近い印象だ。
誰もがなんとかせねば、と思いながらも(171と連動するとか)、そうそう機会もないので、昔のマニュアルどおりにこなすしかないんだろうな。組織って哀しい。


前回の、水戸の地震の時は、それほど被害もなかったが、それでもNHKは深夜ずうっと特別報道だった。とはいえ、どこの支局ものんびりしたもので

アナウンサー『では、○○支局の、地震直後の状況を電話で聞いてみましょう。××さん』
××さん『はい、ドーンという音とともに、30秒ほど強い横揺れを感じました。棚から物が落ちたり、家具が倒れたりということはありませんでした』
アナ『○○支局の、地震直後の状況でした。続いて、△△支局の◎◎さん』
◎◎さん『はい、ドーンという音とともに、30秒ほど強い横揺れを感じました。棚から物が落ちたり、家具が倒れたりということはありませんでした・・・』

これは完全にマニュアルがあるな、という判で押したような受け答え。

ところが、どこかの町役場に電話が繋がったとき、急にアナウンサーがアナ魂でも刺激されたか余計な質問をし出して

アナ『地震のときには、@@さんはどうしていらっしゃったんですか?』
@@『あー、宿直室で寝とったんですけどね』
アナ『(良く聞こえない)は?ご自宅にいらっしゃたんですか』
@@『いやだから、宿直しとったんですが』
アナ『怪我をした方や、火事になったなどの情報ははいっていませんか?』
@@『いや、そういう連絡はありませんね』
アナ『そこから、町の様子は見えますか?』
@@『見えますけどねえ』
アナ『火事などは見えませんか?』
@@『いや、見えないですねえ』
アナ『棚から物が落ちたり、家具が倒れたりということはありませんでしたか?』
@@『ないですねえ』
アナ『町内から、誰か怪我をされたり、火事になったりなど連絡は入っていませんか?』
@@『さっきから電話が鳴っとるんですけどねえ、おたくと話しとるんで出られないんですわ

これには笑いました。