わかっちゃいるけど萌えている

ついでに気付いたのだけど、村上隆をどう考えればよいのかについて。好き嫌いで言えば『食玩のドーブくんならちょっと欲しいかな』程度の彼なのだが、彼のやっていることって、芸術文化の新しいフィールドを『作る』のではなくて『今まで芸術が侵入していなかった場所で興行する』ということだったのだな、と思った。
具体的に言えば電通が持っていた媒体伝播網にはじめてパッケージとしての芸術作品を提供したと言うことで、そこでは「オタク系文化」のもつ相互互換性や匿名性は商業的には邪魔であり、「ワンアンドオンリー村上隆」的な意匠と独自性が強化されていく。

結局、村上隆には理系のセンスがないのだろうな。

スーパーフラットという村上の造語は文字どおり意味に深みはなくて(電通的なキャッチコピーだから、深い意味より感覚的な訴求力のほうが大切で、その意味では名コピー)、やはり現在を指し示すのは、東のいう『超平面的』という概念がよりフィットすると思う。
たぶん、それを英訳するならハイパーフラットだな。