星野監督、原監督を抱擁し『くじけるな』


私がこの写真に苛立つ理由、それは

■原監督解任の原因と、星野阪神の優勝の理由が実は同種のいかがわしいものであり
■にもかかわらずいけしゃあしゃあと『がんばれ』と言うずうずうしさと
■それを『感動』として受け入れてしまう大観衆の感傷がなによりも本質的にこの国の野球をダメにしていて
■そしてその感傷は少なからず私にもあることを認めざるを得ないこと
■つまりちょっと『うるッ』と来ちゃうんですね、このシチュエーション


感傷的?そう、僕らドカベン世代は感傷的な野球が大好きなのだ。山際淳司LOVE♪なのだ。アンチジャイアンツは嗜好ではなく生き方なのだ。
だからこそ、その感傷をもって唾棄すべき『いかがわしい』野球の敵が、こともあろうにその感傷を演出しようという意図が気に食わないのだ。


では誰がこの場で原監督を抱擁すれば私は納得して感動して涙を流せるのか?
それはやはり元近鉄監督・仰木彬氏あたりがいいのではないかと思う。
あの川崎球場の死闘を演出し、自由奔放な指導方針の元、野茂・長谷川・吉井・イチローらを羽ばたかせた、日本野球に抗するレジスタントの大親分!
(本当に感傷的で我ながらあきれるな。キーナートに怒られそうだ)


もっとも仰木監督なら、こんなとき『くじけるな』などと無粋なことは言わず
『どや、このあと、おネーチャンのいる店でも行かんか?』
とか言いそうだけど。