そうだ、金城一紀を読もう

『対話篇』ISBN:4062115301
『FLY,DADDY,FLY』ISBN:4062116995

金城一紀の描くがんばる男の子たちはいつも眩しい。男の子たちは無関心と自己保身と怠惰で生きているのか死んでいるのかわからない大人たちの中に入りこんで、もっと自分で考えて、自分で立って、それで自分で飛ぼうと耳もとで囁く。魅力的な大人であるならば、諦念が顔のしわに刻まれ、哀しみの色を瞳にたたえながらも、男の子たちの声援に応え、かっこよくてユーモアたっぷりのダンスを披露しなくちゃいけないのさ。