15コのコミュニケ−ションム−ビ−

今年8月に開催された『寿龍電映祭』で新作「ガジェット」を発表した寿時利夫監督も参加するショートフィルムフェスティバル
『ベリーショートスペシャル』(僕らのコミュニケ−ションのカタチ〜15人の監督が切り取る、15コのコミュニケ−ションム−ビ−〜)
が開催中です。
http://jns.ixla.jp/users/veryshort865/

こちらは、強烈な煽動文

 東浩紀は自著『郵便的不安たち』の中で語っている。「人々は、自分のところに届いた情報──デリダ的に言えば『手紙』──がどこから発せられたのか、配達の途中でどのように歪められたのか、また自分の投函した情報がどこに届くのか、そのようなことに非常に意識的たらざるをえない。つまり、九〇年代の文化消費者は、いつも郵便的不安に取り憑かれていると思うんです」と。
(九〇年代の文化消費者を俯瞰して『郵便的不安たち』というのはずいぶん乱暴な思考だとも思うが、デリダ的『手紙』のありようを簡潔にまとめているので引用させていただいた)
 映像を発信したり受信したり、ついには転送すらしてしまう現在において、主客の確立は難しい。「重い」メッセージ(あるいはデータ)が「署名」すらされず、匿名のまま歪められ宛先も不確かななまま網の目状に広がっていく。
 そこでは、被写体が物語を演じているというよりは映像が双方向性を獲得したので、撮影者が実は撮影されているといった反転も「軽く」起こるということだ。
「見た目」の映像の主観性も「見られた目」の客観性もそこでは確実ではないし、手紙すら主客どちらに送られているのか決定しがたい世界。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/harapeko/2003_09_21_beach_harapeko_archive.html

深化する映像体験の変貌を映像作家はどうとらえるべきか?という批評にもなっていて、そしてなにより、下北沢に足を運びたくなりました。

★上映日時9/27(土)29(月) 10/4(土)25(土)31(金)
★全日19時開演19時50分終了
★上映館 下北沢 短編映画館トリウッド
http://homepage1.nifty.com/tollywood/