2003-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『アメリカにことよせて』

戦争なんて反対にきまっている。しかし私は反戦運動に乗り気になれない。アメリカに追随するだけの政府は馬鹿だと思うが、選挙に夢を託す若者がいたら鼻白むだろう。「アメリカ」と「日本」と「わたしたち」はどうしてこんなにも機能不全に陥ってしまったの…

『[[古尾谷雅人]]』

60本以上の映画で光を放ちつづけたこの古尾谷という才能は、きっと映画の天使に見守られ続けた男であったにちがいない。ただ、彼は生きて永遠に輝きつづけることは絶対的に不可能であるという『宇宙の法則』に圧倒的に敗北したのだ。(中略)古尾谷は2度死んだ…

『雨の王ヘンダソン』

web

アメリカ人にとっての冒険小説は「ハックルベリー・フィンの冒険」にすべての原点があるとも言われている。現在あるアメリカ文学の青春小説、冒険小説は「ハックルベリー」の様々なバリエーションに過ぎない。そんな中で、一風変わった冒険譚の物語がある。…

『HIROBUMI SUZUKI & GREAT SKIFFLE AUTREY』

『はてなの杖日記』id:munekataのTOP写真を見て、無性に聴きたくなったので引っ張り出す。 愛を飲み込んでく穴 夜を吐き出してる穴オー乱暴が来る オー乱暴が夜来るぼくは夢を埋める きみはぼくを埋める ムーンライダーズを聴きだしたころ、博文氏はまだ20…

乱暴が来る

『[[アカルイミライ]]』([[黒沢清]] 2003)

黒沢清は、「ノスタルジー」を帯びた「廃墟」すらすっかり破壊し尽くされ、もはや「ジャンク」しかない地点に突き抜けてしまったかのようだ。 意味もなく、醜く、汚れた屑のなかに漂う、子供達のアカルイミライを、悲観する権利など大人にはない。

『「爆心地」の芸術』(椹木野衣 2002)読了

空襲を経験したわけでもなく、ましてや1960年代の高度成長期に生を享け、戦争を知らずに育った自分の中になぜ、廃墟や焼け跡に対する「ノスタルジー」のごとき感情が存在しているのか?

開戦

アカルイミライ

『日本・現代・映画』

『日本・現代・美術』(椹木野衣)を読んでから、俄然「戦後〜55年」の動きに興味がわいている。日本映画と撮影所の、なんだか嫌な関係が、この時期に出来たのではないかという直感があって、その最大の契機は例の「東宝争議」にあったに違い無いと思う。…

戦後映画史